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ギリシャの歴史

ギリシャの歴史は、神話と史実が混沌といりまじる数千年の昔にさかのぼり、民主政治やヨーロッパ文明発祥の地としての栄光の時代から、波乱に満ちた受難の時代を経て、 現代の近代国家に至るまで途絶えることなく続いています。

紀元前3000~前1200年

クノッソス宮殿
クノッソス宮殿
クレタを中心に輝かしいミノア文明が産声をあげ、発展していく時期を迎えます。 これは英国人考古学者アーサー・エヴァンス卿により、今世紀になって初めて行われたクノッソス宮殿の発掘により明らかになりました。

紀元前2000年

現在のギリシャ人の祖先がこの地にやってきました。新しいギリシャの始まりです。彼らはアカイア人と呼ばれ、独自のミケーネ文明をつくりあげました。

紀元前13世紀なかば

アガメムノンの黄金のマスク
アガメムノンの黄金のマスク
ミケーネ王アガメムノンがトロイと戦った、世にいう「トロイア戦争」が起こりました。 10年にもおよぶ戦いは、古代ギリシャの詩人ホメロスの叙事詩“イリアス”と“オデュッセイア”に記されていますが、 その詩を史実だと確信したシュリーマンの発掘(1872年)により、ミケーネ文明の実在が証明されました。

紀元前1100年前後

北方からドーリア人と呼ばれる第2波のギリシャ人が南下。壮麗なミケーネ文明は鉄器を持った彼らにより破壊されました。 その後、交易権を得たフェニキア人がエーゲ海を制圧し、先住のギリシャ人は大挙して小アジアに逃れ、最初のギリシャの植民都市が誕生しました。

紀元前900年頃~

発掘されたこの頃の陶器には幾何学模様が描かれていることから、幾何学様式の時代といわれます。 ギリシャ各地で多くのポリス(都市国家)が興り、続く数世紀にわたる主要な政治形態の基礎が形づくられました。

紀元前750~前480年

いわゆるアルカイック期と呼ばれる時代。口元がほほえんで見える彫刻の「アルカイック・スマイル」で有名です。 力をつけた諸ポリスはシシリー島のシラクサなど地中海沿岸の各地や、黒海沿岸のオデッサなどに活発な植民都市活動を行い、ギリシャ人の世紀を築きました。 “ヘレネス”と呼ばれた彼らは、貨幣による経済革命を進め、ポリス全盛の時代を迎えます。また、ポリスの市民成年男子に参政権が与えられ、民主主義が実現したのもこの時期です。

紀元前5世紀~

アテネのアクロポリス
アテネのアクロポリス
この世紀のはじめ、ギリシャの繁栄ぶりに目をつけたペルシャが、いくどかギリシャへの侵入を計画しますが、結局マラトンやサラミスで敗れます。 この勝利に自信を得たギリシャは、ますますその繁栄に拍車をかけることになり、とくにアテネはポリスとして黄金期を迎えます。 アクロポリスのパルテノン神殿が完成したのもこの頃です。 しかし、アテネの繁栄も、敵対するポリスの盟主となったスパルタとの30年に及ぶペロポネソス戦争で、その栄光の座をおりることになります。

紀元前4~前3世紀末

アレキサンダー大王の生地「ペラ」の遺跡
アレキサンダー大王の生地
「ペラ」の遺跡
紀元前338年にマケドニアのフィリポス2世がスパルタを除くギリシャ全土を統一した後、 その息子のアレキサンダー大王は、マケドニアとギリシャの連合軍を組織して東征。ペルシアを敗り、エジプトからインドにまで及ぶ広大な帝国を作りあげました。 ヘレニズム(ギリシャの精神/文明)を広めて、世にいうヘレニズム時代が到来します。

紀元前2世紀~

ローマの勢力がギリシャ全土に及び、すべてのポリスがその勢力のもとに吸収されます。 しかし、ここで注目したいのは、力で征服したローマ人が、文明に関しては、先進の洗練されたヘレニズムに影響されたということです。 この大いなる影響によりヘレニズムはその後の西欧社会に脈々と引き継がれ、生きてゆくことになります。

4世紀

キリストのモザイク画(オシオス・ルカス修道院)
キリストのモザイク画
(オシオス・ルカス修道院)
ローマ帝国末期には、キリスト教が勢いを得て、古代ギリシャの神々の信仰も禁止されます。 ゼウス大神の祭りとして継承されてきた古代オリンピックも、396年を最後に幕を閉じることになりました。 395年、ローマ帝国が東西に分裂。帝国の東半分はもともとギリシャ文化の世界でしたが、東西分裂がこの色分けを決定的なものにしました。 東ローマは首都コンスタンティヌポリス(現在のイスタンブール)の古名にちなんでビザンチン帝国と呼ばれ、名実ともにギリシャ世界の後継者となりました。 こうして古来の豊かな伝統に、新しくキリスト教(ギリシャ正教)の要素が加わり、独自のビザンチン文化が花開いて、西ヨーロッパにも深い影響を及ぼしました。

1453年

惜しいことにビザンチン帝国はトルコに滅ぼされ、その後ギリシャは長い異民族の占領下で、やむをえず暗い受難の年月をすごすことになりました。 自由を何よりも熱愛するギリシャ人たちは、なんども独立のために立ち上がりましたが、そのたびに激しい弾圧を受けました。

1821年

この年の独立戦争により、遂にトルコ軍を撃退、1830年に待望の独立を成し遂げました。以来、新しく生まれ変わった近代国家ギリシャは、たくましい発展への道を歩み続けています。