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エコツーリズム

エコロジー」の語源がギリシャ語である事からもわかるように、ギリシャでは早くから環境と生物との関わりについての概念が発達しており、欧米諸国のエコツーリストに各種のエコツアーを提供してきました。
日本では、歴史文化の国、エーゲ海の“青い海と白い家々”のイメージが強いギリシャですが、実は、国土の70%が山岳地、準山岳地なのです。お陰で数多くの風光明媚な渓谷や盆地を有しています。
エコツアーに適した変化に富んだ地形や自然環境に恵まれていることが、エコツーリストを惹きつける最大の要素です。
エコツーリズム関連のホームページ(英語)
ギリシャ政府観光局本部
環境・エネルギー・気候変動省(Ministry of the Environment, Energy and Climate Change)
農業発展・食糧省(Ministry of Rural Development and Food)
ヘレニック・アグリツーリズム・フェデレーション(Hellenic Agrotourism Federation)

トレッキング

クリクリ
サマリア渓谷

サマリア渓谷(クレタ島)

サマリア渓谷 クレタ島のクノッソス宮殿は知られていても、クレタ島が2000種の植物、なかでも130種もの原種が自生するワイルドフラワーの楽園だということを知る人は少ないでしょう。
その楽園の中をトレッキングするのはいかがでしょうか。
島西南部、山間部を縫うように続くサマリア渓谷(国立公園)は、ヨーロッパでも有数の渓谷美を誇り、その渓谷は南海岸まで18kmのトレッキングコースとなっています。
5月から10月までハニアやレティムノン、イラクリオンからツアーも出ていて気軽に参加できます。
道幅が3mから150mまでに広がり、500mもの深さになる渓谷の雄大さを眺め、野鳥のさえずりに耳をなごませる時間は貴重な体験です。
途中、クレタ固有の野生の花やハーブを愛でたり、また「クリクリ」と呼ばれるクレタ島にのみ生息する野生の山羊に会えるかもしれません。
トレッキングは、出発地点のオマロスまではバスで行き、クシロスカロで入域料5ユーロを払って始まります。
最後にたどり着く南海岸アギア・ルメリでのビーチ遊びも心を解放してくれます。
ここからホラ・スファキオンまでフェリーで渡り、バスで各都市へ戻ります。全行程では6から8時間かかります。

バードウォッチング

ハイイロペリカンのつがい
ケルキニ湖にある
カワウのコロニー

ケルキニ湖(北ギリシャ)

ケルキニ湖にあるカワウのコロニー ヨーロッパとアジアとアフリカの接点に位置するギリシャは渡り鳥のルート上の重要な休息地であり、北部の湖や湿地帯、そしてクレタ島はバードウォッチング天国です。
ギリシャ北部の玄関口「テッサロニキ」から北北東へ車で2時間、ケルキニ湖に漁師の天敵であるはずのハイイロペリカンが漁師に保護されて生息しています。
このように地元の人々の理解が得られるまでには、多少時間がかかりました。
まずEUの助成のもと、エコロジストによる自然教育プログラムが地元の学校で始められました。
そして、学校の生徒たちの野生動物保護活動がその両親の関心を呼び起こしたのです。今では他の野生動物たちの聖域ともなっています。
サギやカモメ、コビトウ、ソリハシセイタカシギ、カワウなど300種類以上の鳥と、野生の水牛に出会うことができます。

フラワーウォッチング

ギリシャ神話に思いはせる花紀行

ギリシャ人にとって5月1日はプロトマイヤーと呼ぶ特別な日。この日は家族揃って野山に出掛け、花を摘んでは花輪を作る言わばギリシャの「花の日」。
こうした花に対する愛着は、自己陶酔「ナルシシズム」の語源である水仙(ナルキッソス)の逸話にも見られるように神話の時代から受け継がれたものです。
アネモネやシクラメンなどギリシャは数多くの花名の起源ともなっています。
ギリシャを旅行したら至る所で見られるグビジンソウやヒナギクはもとより、可憐なクロッカスや海辺に咲くアネモネ、約100種もある野生のランなど、様々な花の競演を楽しんでみてください。

アテネ周辺の手軽なフラワー・ウォッチング

アテネ周辺でも手軽にフラワー・ウォッチングを楽しむことができます。
例えば、アテネの南東70kmのスニオン岬では8月から11月にかけて、ポセイドン神殿付近の岩場で野生のシクラメンを見ることができ、 古代神殿と可憐な花、そしてエーゲ海の取り合わせはとっても印象的な光景を生み出します。
またアッティカ半島ではアネモネの原種コロナリアやシレネの群生を観察できます。

デルフィとパルナッソス山

アテネから少し足を延ばしてパルナッソス山の麓にあるデルフィまで行けば、アポロン神殿周辺を中心に咲く花々に出会えます。
2月下旬からクロッカスやラナンキュラス、カンパニュラなどが神秘的な遺跡と絶妙のコントラストを描きます。
またデルフィで1泊の余裕があれば、パルナッソス山での高山植物の鑑賞も可能です。

オリンポス山の特産種

12神で知られるギリシャ最高峰のオリンポス山(標高2917m)山麓では、この付近だけに生育する特産種を観察できます。
オダマキの一種、アキレジア・アマリアエはバルカン半島の特産種で、 他にもリリウム・カルセドニクム(スカーレットリリー)やマルタゴンリリー、またランの一種でサキシフラガ、ベロニカ、ゲンチアナなど多くの花々に触れられます。
地中海沿岸から連続する南からの植生とバルカン半島の北からの植生がミックスするオリンポス山周辺は、もっともギリシャらしいフラワー・ウォッチングのポイントと言えるでしょう。

ペロポネソス半島のシクラメン

ペロポネソス半島では、遺跡の傍らに咲くシクラメンの群生を見ることができます。
8月ともなれば、ミケーネやミストラ、スパルタなどではシクラメンの薄紅色の花が、古代遺跡に、文字通り花を添えます。

クレタ島の花々

ギリシャ最南端でもあるクレタ島は、2000種の植物、なかでも130種もの原種が自生するワイルド・フラワーの楽園。
イディ山の中腹や、イラクリオン県のメサラ平野、ラッシティ高原などのお花畑は圧巻。
またフェストスからアギア・トリアダにかけての約3kmの間は、3月下旬から4月にかけてグラジオラスやアイリス、ラナンキュラスの花が咲き乱れる様を目にすることができます。
またクレタ島の特産種、クレチカムは4月から5月にかけて可憐な白い花を咲かせるのでこれも見逃せません。

アグリツーリズム

ヒオス女性田園観光協同組合

ヒオスの伝統模様
アテネから空路50分、トルコとは目と鼻の先のヒオス島は、ホメロス生誕の地。弟子たちに講義を行った岩「ダスカロペトラ」が今も残っています。
ヒオス市から西へ10km、エポス山麓にあるネア・モニ修道院はビザンチン建築の傑作で、内部を飾るフレスコ画やモザイク画は当時を代表するもので、ユネスコ世界遺産に登録されています。
緑濃い島はメロン、サクランボ、スイカ、オレンジ、ナシなどの果実やオリーブの木で覆われています。

マスティハの採集
中でも特産のマスティハ(乳香樹脂)は古代から医薬や焚香料として使用されてきたものですが、非常に限られた地域でしか採れないことから高値で取引され、島の経済を潤してきました。
島南部の4つの村(アルモリア、ピルギ、オリンビ、メスタ)はカストロと呼ばれる中世の要塞建築を保存・使用しています。
家々は伝統模様でペイントされていて旅行者の目を楽しませてくれます。
ヒオス女性田園観光協同組合(Women's Rural Tourism Cooperative HIOS)設立は、 地場産業を利用して女性の自立を援助する行政の考えと、単なる遺跡巡りの観光ではなく、地元の人々の生活や伝統文化に触れたいという旅行者の希望が一致して実現したものです。
これらの村では組合員の家々に計44室(98ベッド)の宿泊設備を持ち、旅行者がマスティハ採集やハーブ料理、ジャム作りなどに参加するカリキュラムを用意しています。
宿泊予約先 (英文で受付)
Women's Rural Tourism Cooperative Hios: Mr. George Psoras
Tel:2271028030
Fax:2271029761
E-mail:E-mail:vilaflio@otenet.gr

ヒオス島のアグリツーリズム全般に関する情報
その他クレタ島のアグリツーリズムに関する情報もご参照ください。

[番外編]2012年8月号(その2)
クレタ編(1):アグリツーリズムの村と体験型ツアー(クレタ料理クッキング他)(930KB)